全国：

2024年第1四半期の賃料（連鎖型・総合）をみると、名古屋を除く全エリアで前年同期比プラスとなり、全都市平均+1.5ptの上昇となった。コロナ禍前（2019年第4四半期）との比較においても、名古屋を除く全エリアで当時の賃料水準を上回っている。入居者が入れ替わる就学・就業シーズンに賃料を上げる動きが全国的に活発であった。全国的に人件費や資材価格の高騰を起因とする住宅維持管理コストの増加が賃料の上昇圧力となっている。ただし、入居者の賃料負担力の上昇度合いはエリアごとに異なるため、これが賃料上昇幅の違いに表れている。

東京23区：

東京23区の賃料（連鎖型・総合）は、前年同期比で+4.0pt、前々年同期比で+5.8ptと、賃料上昇はより顕著になっている。また、都下は前年同期比+2.6ptであり、都内でも東京23区が賃料上昇を牽引している。タイプ別では、前年同期比でシングル+4.7pt、コンパクト+4.4pt、ファミリー+0.6ptと全タイプで賃料が上昇（アットホームHP参照）。東京23区の人口転入超過数がコロナ禍前とほぼ同等となり、入居者入れ替えが多かったシングルで特に賃料上昇が大きかった。一方、コロナ禍以降、賃料上昇が続いていたファミリーでは上昇がやや鈍化している。

大阪市：

大阪市の賃料（連鎖型・総合）は、前年同期比で+4.9pt上昇している。大阪広域の同+3.9ptと比較すると大阪市の賃料上昇がより大きい。タイプ別では、前年同期比でシングル-0.7pt、コンパクト+10.7pt、ファミリー+2.9ptとタイプ間での変動が異なる（アットホームHP参照）。東京23区同様に大阪市の人口転入超過数もコロナ禍前と同等の水準まで回復しており、各タイプの賃貸マンション需要は堅調である。賃料については近年供給が多かったシングルでは横ばい、特に供給が少ないコンパクト・ファミリーでは上昇が続いている。

※ マンション賃料インデックスは2009年第1四半期以降のデータを公表しています。
マンション賃料インデックスデータ(東京23区、東京都下、大阪市、大阪広域 、札幌市、仙台市、埼玉東南部、千葉西部、横浜・川崎市、名古屋市、京都市、福岡市）

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アットホーム株式会社 マンション賃料インデックス
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※ 「東京都下」は、武蔵野市・府中市・調布市・立川市・三鷹市・国分寺市・国立市・小金井市・八王子市・町田市・日野市・多摩市・稲城市・西東京市・小平市・狛江市を対象にインデックスを算出しています。
※ 「大阪広域」は、大阪市西区、浪速区、中央区、福島区、北区、都島区、天王寺区、阿倍野区、東淀川区、吹田市、豊中市、高槻市、茨木市、尼崎市、西宮市、芦屋市を対象にインデックスを算出しています。
※ 「埼玉東南部」は、浦和区、大宮区、中央区、南区、戸田市、川口市、蕨市、草加市、越谷市、和光市、朝霞市を対象にインデックスを算出しています。
※ 「千葉西部」は、柏市、松戸市、流山市、我孫子市、市川市、浦安市、習志野市、船橋市を対象にインデックスを算出しています。

賃貸マンション市場レポート
（賃貸マンション市場を取り巻く需給環境について解説）

• 賃貸マンション市場好調の要因は、人口流入・小世帯化・賃貸選好など複合的[2024年7月公表] (PDF:325KB)

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