日本のインフラファンド投資市場規模調査 2022年3月 ~調査結果~

株式会社三井住友トラスト基礎研究所

日本のインフラファンドの投資市場規模は、1.9兆~2.5兆円と推計

  • 当社は、2022年3月末時点の日本のインフラファンドの投資市場規模(資産額ベース)を1兆9,000億~2兆5,000億円と推計した。このうち、ファンドからの出資分は、6,500億~8,500億円で、残りは融資による資金調達と考えられる。
  • 調査は2018年から実施しており、今回が5回目となる。再生可能エネルギー発電施設(太陽光、風力、バイオマス、小規模水力、地熱)、火力発電所、空港、道路、通信施設などを調査対象としている。データセンターは、海外ではインフラに含めるケースもあるが、本調査では対象外としている。
  • 前回調査(2021年3月末時点)の運用資産額(1兆8,000億~2兆3,000億円)から、約1,000億~2,000億円の増加となった。ファンドに組み込まれた資産のほとんどは再生可能エネルギー発電施設であり、中でもFIT(固定価格買取制度)に基づく太陽光発電施設が80%以上を占めている。そのうち、特に完工済みの大規模太陽光発電施設(メガソーラー)への投資は競争が激化しており、資産積み上げのペースは鈍化している。
  • 一方、非FITの再生可能エネルギー発電施設や洋上風力発電、コンセッション事業などに投資するファンドを組成する動きも出てきている。日本のインフラファンド市場の持続的成長には、これら投資対象の多様化が必須となるだろう。

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