東京23区における土地取引の実勢価格(2013年下期)
~住宅地で上昇に転じ、商業地では上昇ペースが拡大~
<要約・概要>
- 東京23区の住宅地価格と商業地価格について、取引実勢ベースの変動率を分析したところ、2013年下期(7月~12月)は住宅地で前年比+3.5%、商業地で同+9.2%と推計され、住宅地では上昇反転、商業地では上昇ペースが加速する結果となった。
- 住宅地の取引実勢価格動向をエリア別に分析すると、都心業務地エリアにおいて前年比+11.1%と最も高い結果となった。東京五輪の開催が決定したことで、関連施設やインフラ整備の進展が期待される湾岸エリアを中心に、住宅地の取引価格が押し上げられた可能性がある。
- 先行きにかけては、子育て世帯を含む現役世代からの人気が高い都区部南エリアにおいて、他エリアに比べて出遅れている地価上昇ペースの加速が期待される。
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