都心の不動産売買を支える地域金融機関マネー
~不動産売買記事にもとづくレンダー分析~
要約・概要
- 不動産売買記事に掲載されたレンダー企業の件数は2013年に急増し、最近では年間200件を超えるが、足元にかけて地方銀行や信用金庫といった地域金融機関の件数が増加しており、企業が不動産を取得する際のデットファイナンスの担い手として、地域金融機関が存在感を強めている様子がうかがわれる。
- 東京都内に立地する不動産の売買に際して、東京都以外に本店のある地域金融機関がレンダーとなった事例が多く見受けられる点も特徴的である。都市銀行や東京地盤の地域金融機関に限らず、他地域の金融機関による貸出マネーの供給も、東京都心の不動産売買を支えているものと推察される。