J-REIT(不動産投資信託)市場の軌跡と展望に関する調査
要約・概要
株式会社三井住友トラスト基礎研究所は、公益財団法人トラスト未来フォーラムの委託研究として、「J-REIT(不動産投資信託)市場の軌跡と展望に関する調査」(公益財団法人トラスト未来フォーラムのホームページにリンクします)を行い、その調査結果を取りまとめたレポートを作成しました。
本調査は、信託100周年を機に、信託を活用して大きく成長してきたJ-REIT市場の軌跡と今後の成長可能性について、当社が豊富に蓄積したデータや知見、独自に算出している指標を用いて多角的に考察したものです。
最近のJ-REIT市場は運用実態と市場評価に乖離が生じ、成長停滞につながりかねない状況に置かれています。オフィス賃貸市況の先行きや金利上昇が及ぼすマイナス影響に対する懸念から投資口価格は低迷していますが、好調な不動産売買市場を背景とした売却益や蓄積した内部留保、柔軟な利益超過分配による安定的な分配金マネジメントを多くの銘柄が行っています。また、投資口価格の裏付けとなる保有不動産価値も上昇しています。こうした現状を踏まえ、改めて、J-REITの特性や歴史を振り返り、他資産とのリスクリターン比較やパフォーマンス要因分析を行うとともに、賃貸市場とJ-REIT市場の関係性、金利変動がJ-REITの投資口価格の変動や資産価値に与える影響を確認しました。また、これまでJ-REIT市場を牽引してきた各セクターの成長ドライバーを比較検証するとともに、最近のJ-REITの投資主価値向上の取り組みと効果を確認し、新たな成長手段や次の成長セクターの可能性を検討する内容となっています。
レポート本編とは別に、説明文章付きの要約版も用意していますので、J-REIT市場が新たな局面に対応して持続的な成長を続けていけるか、個人や金融機関を含む広範な投資家に不動産投資の機会を提供する魅力ある商品性を維持できるかを考える材料にしていただければと思います。
レポート資料
関連レポート・コラム
- 私募REIT市場発展に向けた分析手法に関する調査 (2020年7月29日)