投資調査部 主任研究員
荻島 駿
10 年後に伸びる消費品目は何か?
~注目すべきは高齢者よりも若者の消費トレンド~
要約・概要
- 家計消費の分析にあたっては、世代毎の消費嗜好の変化を表す「世代効果」、ライフステージ毎の消費行動の変化を表す「年齢効果」、景気等の時代変化要因を表す「時代効果」の3つの要因から分析する「コーホート分析」の手法が有効。
- コーホート分析の推計結果に基づいた将来の家計消費の予測では、サービスや医薬品・健康食品等では大きな成長がみられる一方、家電等の多くの物販支出は消費に占めるシェアを低下させている。
- 将来の消費額をみる上では、現時点での高齢者の消費よりも、若年世帯で何がより嗜好されようになっているかが重要。若年層の価値観にあった品目は、将来その世代が高齢化したときの影響も大きい。