新型肺炎によるインバウンドへの影響
　～世界的な感染拡大から、960万人の減少を見込む

投資調査第２部　研究員 　 荻島　駿

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要約・概要

  • 3月3日に筆者が作成したレポート「新型肺炎で訪日旅行客は年間310万人減少のおそれ～SARS流行時との比較でみたインバウンドへの影響」では、2003年のSARS流行時と同程度のインパクトを想定して試算を実施し、訪日旅行者が年間310万人（消費額では5,000億円弱）減少するという予測を示した。
  • 今回は、その後の情勢の変化を踏まえて、3月～4月の訪日客が9割減少することを想定して予測を改定、結果として、2020年の1年間で訪日旅行者は▲960万人程度の減少（流行がなかった場合と比較して▲27%程度）、それに伴う旅行消費額の落ち込みは▲1.5兆円程度と見込む。 足下の状況を踏まえると、2月時点までと比較して、特に東南アジア諸国、欧州、米国における落ち込みが目立つ形となった。これらの国・地域からの訪日客は、東京・大阪といった大都市圏に多く訪れる傾向があり、これらの地域では今後の影響により留意する必要がある。

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投資調査部　主任研究員　
荻島　駿

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