民泊の黎明期、市場では期待と不安が交錯

投資調査第1部 客員研究員   岡村 七月

要約・概要

 外国人観光客の急増に伴う都市部におけるホテルの需給逼迫や、シェアリングエコノミーの浸透などを背景に、住宅を宿泊場所として旅行者に提供する「民泊」が注目を集めている。B&B(ベッド・アンド・ブレックファスト)など個人宅を利用した宿泊施設が昔から定着している欧米諸国と異なり、日本では、マンションの居室を転用した民泊が突如出現して主に外国人観光客の間で利用が広がったことから、周辺住民とのトラブルなどの問題が顕在化している。民泊を運営する場合に必要な許可や認定を受けていない物件が多いことも問題である。このような中、健全な民泊市場の形成を促すべく、住宅を活用した民泊の新たなルールとなる民泊新法(住宅宿泊事業法)が創設されようとしている。
 本稿では、国内の民泊を取り巻く動向を解説するとともに、民泊新法施行後の民泊市場を考察する。

民泊運営の手段

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