私募投資顧問部 主任研究員
三武 真知子
Pan-European不動産オープンエンドファンド市場の拡大は続くか
要約・概要
Pan-European不動産オープンエンドファンド、つまり欧州全域の不動産を投資対象とするオープンエンドファンド市場が急拡大している。Pan-Europeanオープンエンドファンドは、2006年に複数の運用会社が組成、運用を開始し、市場が創設されたのもこの時期といえるが、それ以降は新規のファンド組成本数も少なく、ファンド数、規模の両面で市場の拡大がなかなか進まなかった。しかしながら、2016年以降新規ファンドの組成が相次いでおり、2017年もグローバルに活躍する複数の運用会社がPan-Europeanオープンエンドファンド市場に参入している。現状では、約半世紀の歴史を有する米国、ドイツ、英国などの主要オープンエンドファンド市場と比較するとまだまだ小規模な市場ではあるが、今後もファンド数、資産規模の両面で市場拡大が継続していき、米国・ドイツ・英国に並ぶ一大市場となっていくのか、Pan-Europeanオープンエンドファンド市場の今後の動向が注目される。
関連レポート・コラム
- 海外不動産オープンエンドファンドの特性について ~日本の非上場不動産オープンエンドファンド(私募REIT)の商品特性との比較 (2013年9月13日)
- 「非上場オープン・エンド型不動産投資法人」現状整理と基準価額の推移に関する考察 (2017年10月11日)
- (ニュースリリース)不動産私募ファンドに関する実態調査 2017年7月 ~調査結果~ (2017年9月21日)